Strategic Intent
カテゴリ創造型のポジショニングを選択した以上、発信の継続性が事業の生命線となる。12ヶ月を3フェーズに分け、A社トライアル期間は潜伏と準備、本契約移行後は本格展開という時間軸を設計する。本計画は毎月参照し、各月の重点アクションが想定通り進捗しているかを自己点検するための運用資料である。
3フェーズの構造
Phase 1
潜伏期
Month 0 〜 3
A社業務立ち上げに集中。対外発信は最小限。基盤ツール整備と認知の種まき。
Phase 2
定義期
Month 4 〜 6
フラクショナルCIPO論公開。LinkedIn本格始動。カテゴリ創造の思想を世に出し始める。
Phase 3
展開期
Month 7 〜 12
Webサイト本格公開。セミナー・寄稿展開。2社目獲得へ向けた能動的活動。
12ヶ月のKPI(目標値)
| 指標 |
Phase 1 |
Phase 2 |
Phase 3 |
12ヶ月累計 |
| LinkedIn投稿数 | 3〜4 | 8〜10 | 20〜24 | 30〜40 |
| 長文コンテンツ公開 | 0 | 1(論考) | 3〜5 | 4〜6 |
| 業界メディア寄稿 | 0 | 提案1〜2 | 掲載2〜3 | 2〜3本 |
| セミナー・講演 | 0 | 0 | 2〜3回 | 2〜3回 |
| LinkedInフォロワー | 50〜100 | 200〜400 | 600〜1,000 | 〜1,000 |
| 問い合わせ(新規) | 0 | 1〜2 | 5〜10 | 6〜12 |
| 新規契約(2社目以降) | 0 | 0 | 1〜2 | 1〜2 |
発信の基本ルール
ルール1:量より質 LinkedIn投稿は月2〜4回に絞る。毎日投稿ではなく、1投稿ごとに熟考した内容を出す。
ルール2:3軸からぶれない スタートアップ×IP戦略/ディープテック・バイオ特殊論点/フラクショナルCIPOというカテゴリ論の3軸以外の発信は控える。
ルール3:A社機密を守る A社の具体情報は一切出さない。すべて匿名化された一般論または他社事例として論じる。
ルール4:英語タグライン維持 Strategy & Stewardship of Intellectual Property を全発信で一貫して使用し、ブランド認知を蓄積する。
Phase 1はA社トライアル業務に最優先で集中する期間。対外発信は最小限に留め、基盤ツール整備と受動的な人脈形成を行う。焦って発信を始めると実績ゼロで説得力を欠く投稿になり、ブランドを毀損する。
独自ドメイン
aegisnova.jp等を取得。Google Workspaceでメール運用開始。
LinkedIn
ヘッドライン・About・Experienceを完全整備して公開。
名刺
ディープネイビー+ゴールド箔押しの高品質名刺。納期2週間見込み。
最小限Webサイト
1ページスクロール型。プロフィール+サービス概要のみ。
メールシグネチャ
すべての送信メールにブランド統一されたシグネチャを付与。
A社業務
診断レポート、キーパーソン面談、月次リズム確立に全集中。
LinkedIn
月1回程度。自己紹介と事業開始の告知。トーンの試し投稿。
業界イベント
1〜2回参加。受動的に情報収集、名刺交換、売り込みはしない。
A社業務
営業秘密管理規程ドラフト提出、経営会議での論点提示。
LinkedIn
月1〜2回。業界ニュースへの論評、簡単な知見共有。
業界イベント
1〜2回参加。関心領域のVC・投資家との接点作り。
A社業務
中間評価会議、競合IPランドスケープレポート提出。
LinkedIn
月1〜2回。論考公開の予告を兼ねた関連論点の投稿。
論考準備
noteアカウント整備、Web版配置先の確定、公開リハーサル。
Phase 2はフラクショナルCIPO論の公開を起点に、Aegis Novaの思想を世に出す期間。A社業務が一定の軌道に乗った段階で、対外発信を本格始動させる。
論考公開
noteで「フラクショナルCIPO論」全文公開。自社サイトからもリンク。
公開告知
LinkedIn、Twitter、MBA同期ネットワークで公開告知。拡散依頼は控えめに。
章ごと抜粋投稿
LinkedInで論考の各章の要旨を週1回投稿。4週で6章分をカバー。
VC・投資家への送付
既にコンタクトのあるVCに「新しい論考を書きました」として共有。
LinkedIn
月2〜4回。論考の派生論点(営業秘密管理、契約知財条項等)を展開。
メディア寄稿提案
日経産業・ITmedia・NewsPicks等に、論考を基にした寄稿企画を提案。
VC接触
A社CFO経由で、リード投資家VCとの初回対話の機会を創出。
A社業務
契約知財条項レビュー、IR向けIP説明資料の整備。
LinkedIn
月2〜4回継続。Month 7の本格展開に向けた地ならし。
ケーススタディ
A社実績を匿名化したケーススタディをA4 3〜5枚で作成。
Webサイト設計
7ページ構成のサイト設計、デザインモック作成。
A社業務
最終評価レポート、本契約移行会議、本契約締結。
Phase 3はA社本契約移行を機に、Webサイト本格公開と2社目獲得活動を同時始動する期間。実績あるカテゴリ創造者として、能動的な展開フェーズに入る。
Webサイト
7ページ構成の本格版サイトを公開。ケーススタディ含む。
公開告知
LinkedIn・Twitter・メール等で公開告知。VC・既存人脈にも個別通知。
A社への紹介依頼
A社CEO・CFOに「他社で知財支援が必要な企業の紹介」を明示的に依頼。
LinkedIn
月4回ペースを定着。Webサイト公開を起点にした投稿を展開。
セミナー企画
VC・アクセラとの共催セミナーを企画。Month 9開催を目標。
長文記事
派生論考1本公開(例:「ディープテック企業の営業秘密管理論」)。
LinkedIn
月4回ペース継続。セミナー告知投稿を含む。
2社目候補接触
Month 7で得た紹介経由で、2社目候補との初回対話。
セミナー
初回セミナー実施。参加者20〜30名。フラクショナルCIPO論を講演化。
事後フォロー
参加者との個別フォロー。関心ある企業との初回対話設定。
メディア掲載
Month 5で提案した媒体での寄稿記事掲載。
長文記事
派生論考1本公開(例:「スタートアップのIP DD論」)。
アクセラ提携
IPAスタートアップ、JETRO、主要VCアクセラ等との提携交渉。
LinkedIn
月4回ペース。セミナー成果を基にした事例共有を含む。
2社目契約
2社目のトライアル契約開始(可能であれば)。
2回目セミナー
前回を踏まえた第2回セミナー実施。より深いテーマで。
メディア寄稿
2本目の寄稿記事掲載。別媒体または連続寄稿。
LinkedIn
月4回ペース。年末の振り返り投稿を開始。
2社目運用
運用マニュアルに基づくトライアル業務の実行。
総括記事
「カテゴリ創造1年の振り返り」を長文記事として公開。次年度展望も含む。
KPIレビュー
12ヶ月KPIの達成状況を自己評価。未達項目の原因分析。
Year 2計画
3〜5社体制を目指したYear 2の発信・営業計画の策定。
A社更新
A社本契約の更新検討。Month 13以降の継続判断。
発信チャネルの役割分担
VC・投資家・スタートアップCEOへの直接訴求。1投稿500〜1000字の中尺。論考・論点整理・事例の匿名化共有。最も重要な発信軸。
長文論考の公開プラットフォーム。フラクショナルCIPO論および派生論考の発表場所。拡散より深さ優先。無料公開で認知拡大。
紹介を受けた人の信頼確認装置。集客装置ではない。Month 0に最小版、Month 7に本格版。論考・ケーススタディを格納。
日経産業・ITmedia・NewsPicks等への寄稿。Month 5から提案開始、Month 9以降に掲載。権威性の構築に効く。
VC・アクセラとの共催。20〜30名のクローズド規模。参加者との個別フォローが顧客獲得につながる。
ランチ・雑談レベルでの情報交換。紹介経路の確保。営業的売り込みは避ける。
運用リスクと回避策
リスク1:発信の息切れ Phase 2以降、月2〜4回のLinkedIn投稿を継続できなくなる可能性。回避策:ストック型の投稿素材を事前作成し、忙しい月でも投稿できる状態を作る。Month 3のうちに10〜15投稿分のドラフトを用意する。
リスク2:A社機密の漏洩 発信内容にA社固有情報が混じるリスク。回避策:すべての投稿を「業界一般論または他社匿名事例」として書く。投稿前にA社情報チェックを自己ルール化。
リスク3:先行者に追いつかれる 他の弁理士・コンサルが「フラクショナルCIPO」を名乗り始める可能性。回避策:Month 4の論考公開を「日本初のカテゴリ定義」として日付記録を残す。後発者が現れても、定義者としてのポジションを保つ。
リスク4:副業規定抵触 本業の副業規定に発信が抵触するリスク。回避策:本業職場との関係を事前整理。発信内容が本業と直接競合しないことを確認。必要に応じて本業職場に相談。
リスク5:インプレッションの停滞 LinkedIn発信を続けても反応が少ない時期がある。回避策:KPIは短期ではなく四半期単位で見る。3ヶ月で反応ゼロが続けば、投稿内容・トーンの見直しを検討。