本報酬設計の3原則
3つの設計原則
2段階報酬の全体構造
本契約期間をトライアル期間(6ヶ月)と本契約期間(12ヶ月更新)の2段階に分け、各段階で異なる月額報酬を設定します。月額報酬は業務範囲・稼働時間の変化に応じてではなく、価値実証ステージの進捗に応じて改定される設計です。
改定ロジックの要点
トライアル期間(30万円)から本契約期間(50万円)への移行は、主観的な判断ではなく、事前合意された客観的要件の達成により自動的に決定されます。要件未達の場合は双方協議により決定しますが、その場合でも月額35万円を下限とします。これにより、貴社・Aegis Nova 双方の期待値を契約時点で明確化します。
超過稼働時の精算
月次の実稼働時間が基準稼働時間(月20時間)の110%を超えた場合、超過分は時間単価精算を適用します。トライアル期間中は時間単価2.0万円、本契約期間中は時間単価3.0万円とし、超過稼働前に貴社の事前承諾を得る運用とします。
単価水準の根拠 ― コスト比較
本報酬水準が貴社にとって合理的であることを示すため、類似機能を充足する他の選択肢との月次コスト比較を以下に示します。
| 選択肢 | 特性 | 時間単価目安 |
|---|---|---|
| 知財専任の正社員採用(人件費・社保・間接費込み) | 雇用形態の柔軟性は低い | 約 60〜70 万円 |
| 戦略コンサルファームの知財戦略支援 | プロジェクト型で継続性が低い | 約 200〜500 万円 |
| 特許事務所の顧問契約(出願実務中心) | 経営判断への関与は限定的 | 約 10〜30 万円 |
| Aegis Nova トライアル期間 | 経営参謀型・段階型設計 | 30 万円 |
| Aegis Nova 本契約期間 | 経営参謀型・市場相場中央値 | 50 万円 |
比較から読み取れる位置付け
本報酬水準は、正社員採用の総人件費より低く、戦略コンサルの月額水準より大幅に低く、特許事務所顧問料より高い位置にあります。これは、Aegis Nova が提供するサービスが、正社員の代替でも、戦略コンサルの代替でも、特許事務所の代替でもなく、3つの選択肢のいずれにも埋められない空白地帯を埋める設計であることを反映しています。
正社員採用との比較における3つの優位性
第一に、採用コストの不発生。人材紹介料300〜500万円、オンボーディングコスト、離職リスクを負わずに済みます。第二に、柔軟性。契約解除の予告期間が短く、業務範囲の見直しも随時可能です。第三に、経営参謀としての専門性。弁理士資格とMBAの両方を持つ人材を正社員として確保するコストは、本件の2〜3倍の水準になります。
本契約移行時の改定要件
トライアル期間(月額30万円)から本契約期間(月額50万円)への改定は、以下の定量指標および貢献事例の双方を満たすことを要件とします。これにより、単価改定の判断を客観化し、双方の事前合意に基づく自動的な決定を実現します。
トライアル期間中に、Aegis Nova が貴社の経営判断に影響を与えた事例が5件以上蓄積されていること。事例の記録は各月の経営会議議事録または CFO による確認メモに記載します。
要件未達の場合の取り扱い
改定要件を満たさない場合、本契約移行時の月額報酬は月額35万円を下限として双方協議により決定します。この下限設定により、Aegis Nova は最低限の継続可能性を確保し、貴社は要件未達時の単価上昇を抑制する安心感を得られる設計です。協議が整わない場合、トライアル終了とともに本契約への移行を見送る選択も可能です。
双方のリスク分担と結論
段階型報酬設計は、貴社と Aegis Nova の双方が異なる種類のリスクを同時に分担する構造です。この相互リスク分担により、単一当事者のみに負担が偏る設計を回避し、長期的な信頼関係の基盤を作ります。
トライアル期間中の不確実性:外部人材の成果が不明確な段階で月額30万円を支払う
軽減される形:市場相場より低い単価設定、契約解除の予告期間は1ヶ月
想定される損失上限:月額30万円×最長2ヶ月(予告期間含む)=最大60万円
単価改定の前提が崩れる可能性:価値実証できなければ本契約時の単価が確定しない
機会費用:他社案件に割ける時間の一部を本件に投下する機会損失
事業投資としての位置付け:初期6ヶ月は事業立ち上げのための戦略的投資
結論 ― 3つのご提案事項
ご提案1:段階型報酬構造の採用。トライアル期間は月額30万円、本契約期間は月額50万円を基本とし、改定要件の達成に基づく自動的な単価改定を採用する。
ご提案2:改定要件の事前合意。定量指標5項目および貢献事例5件以上を、トライアル開始時点で双方合意の上、契約書に明記する。
ご提案3:下限保証の設定。要件未達の場合でも、本契約時の月額報酬は35万円を下限として双方協議により決定する。本契約移行そのものを見送る選択も双方に確保される。